2011年1月31日月曜日

恐怖の独り言

家族で隣の駅のショッピングモールへ買い物に行った帰りのこと。
日も落ちて暗くなった夕方。駅のホーム。丁度帰る人が重なる時間なのだろうベンチが埋まりそうな位は人がいた。

次の電車を十分ほど待たねばならない。空いているベンチを見つけたので子供を座らせた。隣には読書中の四十代位の女の人が座っていた。
うちの子は三歳。落ち着きが無いので、隣の人の邪魔になってもいけない。大人しく座っているよう言い聞かせた。

隣の人が本を詠むのをやめ子供の方を向く。よくあるのだが女性は小さい子供をみたら構いたくなるものか話し相手になってくれたりする。そんな事だろうと思った。
次の瞬間「何してんのよ!」と叫ばれた。
何が起きたかわからなかった。
続けて「言いたい事があるならこっちに来なさいよ!」
全く意味がわからない。
どうやら少し離れたところに知り合いでもいるようだ。目を向けてみるがそれらしい人は見当たらない。

しばらく聞いてわかったのだが、どうやら独り言らしい。幻でも見えているのか、本人は人に向けて話して居る様子だが、その相手は近くにはいない。

その女の人が言ったことをまとめると
全く関係がない社会問題について某テレビ局からインタビューを受けた。
テレビで放送された内容はデタラメ。例えば本人が会ったことも無い人物と知り合いだとされた。
そのテレビ局の人間に執拗な嫌がらせを受け続けている。
自転車を壊されたり、家の鍵を取られたり。
そのテレビ局の人間は電動自転車に乗っている。

独り言は電車に乗る直前まで続いた。

家に帰ってから気になったので、独り言に出て来た社会問題について調べて見た。
驚いたことに独り言に何回か出て来た人物の名前が見つかった。別段有名な人ではない。
どうやら完全な妄想ではないようだ。

なんにしろ、今度近くにいると気がついたら近づかないようにしよう。
子供もびびっていたし。