宇宙からの帰還 (中公文庫)を読んだ。
宇宙船地球号のバックミンスター・フラーとラッセル・シュウェイカートとの対談の話から始まり、他の宇宙飛行士たちのその後、そして、またシュウェイカートへのインタビューで締めくくっている。内容は、宇宙飛行士たちが宇宙からの帰還後、神という存在をどのように捉えるようになったかが書かれている。
宇宙飛行士たちが行き着いた考えというのが、自分の考えている神とかいった存在の捉え方に近いところが興味深かった。
本においては「積極的無宗教」と表現している。これは神を否定しているわけではないが、キリスト教的な「人格神」を否定しているという点で無宗教となるようだ。
なんとなく多くの日本人の宗教観に近いという気もする。ただ多くの日本人の宗教観は、積極的に何かを信じている人から見ればいい加減だろうが。
宇宙に行って宗教になげやりになるわけではない。
どうやら、宇宙にゆくととてつもなく視野が広がるらしい。神とか上位の存在は宇宙において非常に近く感じるが、それは既存の宗教には当てはまらないと思うらしい。
宗教とかはともかくとして、大変だろうが宇宙にゆくと楽しいらしいというのが読み取れた。
あと、もとから選ばれた人たちであるのもあるが、宇宙飛行士たちは、実業界にでても成功している人が多い。
気に入った表現として、ポール・ワイツの
巨大なプロジェクトに命懸けで参加した経験から、帰還後も高いプロジェクト遂行能力を発揮するようだ。