2011年5月22日日曜日

暗号学者の道具箱 - 暗号技術入門 より

ちょっとソフトを作ってみようかと思ったが必要な知識が足りていない。とりあえず暗号技術入門を読んでみた。


今まで、何となく知っていたり(One-Time Padとかはスパイ小説ではおなじみだ)、なんとなく利用していたりしていた。これで少しは体系だって頭に入ったと思う。


暗号技術の道具箱

対象暗号
情報処理の参考書では共通鍵暗号とか秘密鍵暗号と出ている。
公開鍵暗号
代表的なアルゴリズムとしてRSAがある。
一方向ハッシュ関数
MD5とかSHA-1とか。フィンガープリント(オープンソースのダウンロードページについている)としてファイルの改ざんチェックに使用出来る。
メッセージ認証コード
メッセージの改ざんチェック。IPsecやSSL/TLSで使われている。手法としてHMACというのがある。MD5など一方向ハッシュ関数を使用する手法。
デジタル署名
サインや印鑑のかわり。否認(うそ)や改ざん防止に使用する。機密性を保つためのモノではない。
疑似乱数生成機(PRNG: pseudo random number generator)
鍵の生成等に必要。無作為性、予測不可能性、再現不可能性という3つの性質があるかで疑似乱数の強弱がわかれる。

PGP(Pretty Good Privacy)

GnuPGPで暗号技術を実際に利用出来る。これはOpenPGP(RFC2440)の仕様にそったフリーソフト。
思っていたよりも色々なことができるソフトだと知った。




新版暗号技術入門 秘密の国のアリス
読んだのはこの前の版。読んではいないが、技術書はこのように版を重ねて新しい情報をのせて欲しい。


2011年5月19日木曜日

投資家の君主論

君主論 (講談社学術文庫)を読み終えた。


単に幸運に恵まれたため私人から君主になったものは、君主になるにあたってはほとんど労苦を必要としない反面、それを維持するに際しては多くの困難に遭遇する。

似たようなことをいろいろと違う表現でかかれているが、労せずに手に入れたものは長く保ち得ないということらしい。
似たようなことを、投資関連の本で何度か目にしたような気がする。宝くじなんかで手に入れた大金はあっとう間にうしなわれるとか。


確か金持ち父さん貧乏父さんでも本当の金持ちになるために苦労する道を歩むよう諭された話があった。
ほんとうに重要なのは地位や資産ではなくてそれを得ることができる能力だということだろう。


2011年5月18日水曜日

美しい心中描写 - グラーグ57

グラーグ57 (新潮文庫)を読み終えた。


作品全編において、とりたてて気にするような場面でもなかったが、以下の一文がとても美しく思えた。
原文はもちろん翻訳が良かったのだろうか。

なぜなら、レオはかつて共産主義に抱いていた盲目的な信仰を今は自分の家族に向けているからだ。レオの考えるユートピアは以前より小さくなり、より具体的なものになった。全世界ではなく、たった四人に囲まれるだけの世界になった。ただ、簡単に手にはいらないことはどちらも変わらなかった。

思えば前作チャイルド44 (新潮文庫)でもそうだが、心中の描写が緻密というよりは美しいと思える作品だ。


少し前までトム・クランシーの作品を読んでいたが、そちらと比べると描写がわかりやすくも美しい。トム・クランシーの作品はどれもテンポ良くおもしろいのだが時に読み返さないと情景がつかみにくいところがある。トム・クランシーの作品は純粋に娯楽小説だが、トム・ロブ・スミスの作品は純文学的な良さもあるような気がする。鼠たちの戦争 (新潮文庫)でも同じようなことを感じた記憶がある。昔のロシアが舞台だとそのように感じるよう刷り込まれているのかもしれないが。


2011年5月14日土曜日

「君主論」から気になった格言

君主論 ビジネスで役立つ人心掌握の智恵150 (East Press Business)を読んだ。本書はマキアヴェッリの「君主論」より150の言葉を抜き出し格言集としている。

以下のような分類で章を分けている。

  1. 覚悟を決める
  2. 賢くなる
  3. 信頼される
  4. 結果を出す
  5. 権力を守る
  6. 勝者になる

書き出して気がついたが、ジャンル分けではなく意味がある順番だった。


本文については、色々感心した言葉は当然多かったが、以下の3つを覚えておくこととする。


誠実で親切にみえるようにする

マキャヴェリストと人に言われるような人は、この点において失敗しているのではないかと思った。
ひとから優しいといわれるような人の方が時に思い切った残酷さがあるのかもしれない。


滅びないため、あえて戦う道を選ぶ

古代ローマを引き合いに出して補足があった。
先を見据えた場合に時に厳しい道を選ばねばならないということ。
色々な問題をつい先延ばしにしがちな自分だ。肝に銘じておきたい。


すぐれた法とすぐれた軍隊を持つ

組織を運営するには優れた制度さえあれば良いということだろう。
厳しい状況においては良いアイデアが欲しいとか考えがちだ。だが必要なのは地味ながらも優れた制度が必要なのだろう。
古代ローマの軍隊にしても個々の兵士の体格や優秀さよりも軍としての制度が素晴らしいからこそ勝利してきたのだから。


一通り読んでみて、読み易いので入門書とか、別の本格的な「君主論」を読んだ後の復習などに良いのではないだろうかと思った。


2011年5月11日水曜日

警視庁情報官の名刺管理術 - 警視庁情報官 ハニートラップ

警視庁情報官 ハニートラップ (講談社文庫)より。

僕も君と同じように名刺管理システムを使った管理は行っているが、一方でいただいた名刺はこのように人脈図として使っている。企業の総務担当者もこの手法を使っているようだけどね。」
(中略)
それには、
「○年○月○日、○○氏同伴 於 ホテルオークラ 山里 領収ナンバー○○」
ページの頭に記載され、その下にそのとき交換した相手の名刺が収められている。それも、そのときの席順だと言う。

誰の紹介で出会った人物だとかを把握出来るようにし、人脈図・人物相関図として利用するのだという。
シチュエーションを記録しておけば数年たっても思い出すことができる。
人とたくさん会うような人には必要になる技術なのだろう。

名刺管理に限らず記録をとるというのは後々役に立つようだ。
議事録とかたまに取らされて、そのときはうざったいと思ったりもするのだが。

2011年5月8日日曜日

よくやっているゲームみたいだねと - ジェラルド・バトラー主演「Gamer」

GAMERという映画を観た。
主演のジェラルド・バトラー300レオニダスを演じた人だ。全く気がつかなかったが。

嫁と一緒に見たのだが戦闘シーンで「よくやってるゲームみたいだね」と言われた。よくやっているわけではないのだが少し前にやっていたFPSの様に思えたのだろう。

死刑囚をゲームのキャラクターにするというアイデアは、どうしようもない理屈で殺人をおかした様な連中には丁度良い刑罰に思えた。冤罪さえなければだが。人間をアバターとして人間が操作する仮想空間のアイデアはなかなか醜悪だった。サロゲートでも表現されていたが行き過ぎた技術というのは見ようによっては醜いモノなのだろう。映画の時代設定は2034年。20年前の感覚で当時なかった技術をみたら同じように感じるだろうか。

2011年5月5日木曜日

ソルトリーフが無料で貰えた

外食するときワンパターンになりがちだ。
よく行くのは「農家の台所」。しばらく前は「てしまんま」という店名だった。
ご飯と新鮮な卵がお代わり自由で、「あおさ醤油」をかけてつくれる卵かけごはんが魅力なお店だ。
また蕪とかトマトとか何でもない野菜が感動的なくらい美味しい。はじめて行ったときは野菜ってこんなに美味しくなるのかと感動したモノだった。

このお店で生まれて初めて食べることが出来た野菜がある。それがソルトリーフ
「農家の台所」のレジ前で販売しており、毎度お店で食べるたびに買って帰ろうかと考えたりしているくらい、味や食感が気に入っている。

つい先日、何のイベントでだか忘れたが「農家の台所」で食事をしたらソルトリーフの無料引換券が2枚貰えた(1パックあたり150円なので結構だ)。とりあえずサラダとして食べたが自宅で食べても美味しい。
そのうち普通にスーパーなどでも売るようになってくれないだろうか。

2011年5月1日日曜日

国立科学博物館へ


急に美術館だか博物館だかに行きたくなった。何がみたいと云うのは無い。とりあえずそういった施設が集まって居るところといえば上野位しか知らない。そこで上野へ。

今の出し物はレンブラントと香に関わるもの。あとは手塚治虫のブッダ。どれも今一つ。どうしようかと考えウロウロしたが、ふと目に付いた国立科学博物館に入ってみた。

結果から述べると思いのほか良かった。600円という入場料にしては長い時間楽しめた。シアター360とかいうのも良かった。10分しか待たずに、360度全方向のスクリーンというのを初めて体験できた。

展示物は生物とくに恐竜やらむかしの生物の骨格標本に片寄ったところもあったが、それも科学の観点ではなくデザインとして面白く見れた。
けっこう早足でみて回ったがそれでも2時間以上かかったくらい中々の広さと内容だった。

少し難しいところもあるので子供を連れてゆくのは小学校にはいってからぐらいが良さそうだ。


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