2013年5月10日金曜日

使用者側の知見の「空洞化」

まだ、読んでいる途中だがメルトダウン ドキュメント福島第一原発事故 (講談社文庫)が面白い。


ある程度の大手になってくるとよくあるのだろう。


そうした実務的なことは、協力会社と呼ばれる「下請け」の社員や作業員がはるかに詳しいのだ。 (中略)いざというときに役立つ原発の知見は「空洞化」し、東電社員の力量だけでは、いかんともしがたいのだ。

ソフトウェアの業界も同じで、自社製品なのに、派遣の方が詳しいなんてざらにあるように見える。
顧客側からみたら正社員なのか派遣なのか区別はできないが。
ほかでも実務は正社員より派遣やアルバイトの方が詳しいといったことはよくあるだろう。


こういったことについては、若手の方が鈍感というか、危機感が無いようだ。
就職活動で結構な苦労をして入社したためか、エリート意識のようなものがあり(ゆえに頼もしいともところもある)、派遣やバイトと同じ作業なんか任せきってしまえば良いと思っている節がある。


一方で、実務で這い上がったためか年配の人は、そういう傾向に危惧しているようだ。
根本的な解決にはならないが、正社員でもない実務担当者の派遣に気を使って、契約が切れないように手を回したりもする。



メルトダウン ドキュメント福島第一原発事故 (講談社文庫)

「総括原価方式」「電力の自由化」「発送電分離」「東電の救済スキーム」などの知識も得られた。



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