2013年8月5日月曜日

五観の偈

一つには功の多少を計り来処らいしょを量る
今頂く食べ物がいかに多くの手数を経てきたかを思い、またそれをどのたから頂くのであるかを考えること。
二つには己が徳行の全缺ぜんけつはかってに応ず
互いの道徳行為の上に、過ちや欠点がないかを省みて、この食を頂く。
三つには心を防ぎとがを離るることは貪等とんとうを宗とす
食に対して不平や欲望を起こして心に罪過をつくるのは、貪・瞋・癡の三毒によるものだから、この三毒を離れて頂かなければならない。
四つには正に良薬を事とすることは形枯ぎょうこを療ぜんが為なり
味わいの良否をとわず、良薬として頂くのであるから、食事はただ身を保ちえれば足りる。
五つには成道じょうどうの為の故に今この食を受く
自他ともに人生の最大目的は無上道であるから、そのためにこの食を頂く。

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