2010年5月19日水曜日

新しい職場では、馬鹿になれ

客先常駐でプログラマーとして勤務している。
最近、「形だけだから」とか「責任とかないから(だから心配しなくて良いよ)」とか客先の人に云われ、少し上の立場になった。
「形だけ」だが、面倒をみなくてはならない人が数名、自分の下についた。
うち1人は年上である。


その人は、人柄は悪くなさそうだ。
しかも、なかなかの経歴であると聞いた。上流工程の経験が中心であるという。
年齢からも少なくとも10年以上の経験があるとみた。
だが、業務で主に使用しているプログラミング言語は初めてだと云う。


難しい立場

実は、その人を受け入れるのは、実務に当たっている人たちが歓迎していなかった。
少々無理がある営業の仕方でねじ込まれた様だ。
なので、本人がどう感じているかは判らないが、まわりの態度はその人に少々冷たい。


関係する業務のプロフェッショナルとして送り込まれた様だが、今のところその片鱗が見えない。
上流の経験が豊富なはずなのに、これからすることはプログラムが中心だ。
とりあえず課題を与え、環境を理解するように勧めた。
だが見ていると、与えた課題への熱意は乏しい。
知らない環境なのだから山ほど質問がでるはずが、全くと云って良い程無い。


多少過去の経験を感じさせたのは、周りの人の名前を覚えるべく努めた事と(これはまったく感心しないが)関係する上の人にのみ挨拶するところ。どうやら営業的な動きを重視しているようだ。
その割に会話をしようと努めることはない。なるべく出しゃばらないようにしている節が有るが、それでも自分からのコミュニケーションが乏しい。


自分だったら

今は良いが、いずれその人のような状況にならないとも限らない。自分だったらどうするか考えてみる。


  • 自分が知らない事柄を糸口に、質問から会話を試みる。
  • 与えられた事は熱心にこなすと共に、関連する資料をなるべく多く目を通す。
  • 挨拶・報告と云った常識的なところは、抜かり無く行う。

その人について思うに、年齢やキャリアが足枷になってしまっているのではないかと思う。
例えば「この程度の事は自分は当然知っていなくてはならない」と云った考えが奥底に有るのではないか。
(営業がプレッシャーをかけている可能性もある)
全く知らない環境なのだから知らなくて当然なのだが、足枷があって質問が出来ない。
多少恥をかく覚悟で質問を試みるべきだ。
コミュニケーションをとりやすくするのが目的であれば、自分が知らない事がむしろ武器になると思う。


与えられた事は、必要以上に熱心にこなす。またはこなしているように見せかける。
立場はどうであれ、熱心な姿勢には好感を持ってもらえるはずだ。
資料を沢山読んでおくのは、いち早く環境を理解するのに必要だ。当然、本領を発揮する時にも必要になる。


挨拶だとか報告だとか、普通にする事だと思うが、環境によって考え方は異なる。
挨拶はともかく報告は「そんなことの報告は不要だから」とか云われ鬱陶しがられても不愉快だ。
まわりの様子を窺えば、しなくて良い場合も見えてしまうが、とりあえず試してはみる。
歳を喰えば色々と面倒くさくなるが、その気持ちを防ぐ上でもまずは試すべきだろう。


色々考えてみたが、齢相応・経歴相応になっては駄目だということだ。
新しい環境に立った場合は、歳は若いつもりで、経歴は忘れた様なつもりで動くべきだ。


つまり「馬鹿になれ」という事だ。


猪木詩集「馬鹿になれ」
昔、人に少しだけ見せてもらった記憶がある。内容は覚えていないが。

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